れのあのブログ

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まえがき

皆さん、映画はお好きですか?

自分はそこまで映画館に行くわけではないのですが、気に入った映画は3回は観に行く偏った映画好きです。

映画には色々な題材を扱ったものがありますよね。

今回は、障害者にスポットを当てた映画を紹介したいと思います。

洋画・日本映画・韓国映画から、おすすめを3作品ずつご紹介しますね。

過去に観たことのある映画もありますが、今回のために初めて観たものもあります。

あらすじから感想まで載せますので、気になったらチェックしてみてください!


障害者を扱った映画~洋画編~

最強のふたり(フランス映画)

画像:公式サイト(日本語版)より引用

制作年:2011年

監督:エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ

キャスト:フランソワ・クリュゼ、オマール・シー、アンヌ・ル・ニ 他

<あらすじ>
首から下が不自由で車いす生活を送る大富豪フィリップが介護人に選んだのは、前科持ちでスラム出身かつ介護経験なしの黒人青年ドリス。
これは、境遇の全く異なるふたりが深い友情で結ばれていくまでの過程を描いた、実話をもとにした感動作である。

<おすすめポイント>
障害を持つフィリップには文通相手の女性がいるのだが、車椅子で過ごす自身の障害を知られるのが怖くて会うのをためらってしまう。
社会のレッテル貼りとしての障害者と健常者、富豪と貧民、ラベリングを超えた視点で接するドリスの人との向き合い方は、視聴者に多くのことを気が付かせてくれるだろう。
社会的ハンデのある2人だからこその、お互いの境遇に同情せず尊重した友情物語である。

ベスト・オブ・メン〜人間の最高〜(イギリス映画)

制作年:2012年

監督:ティム・ウィットビー

キャスト:ジョージ・マッケイ、ベベ・サンダース、リー・クイン 他

<あらすじ>
戦争で傷を負った負傷兵は、まともな医療を受けられずに見捨てられていた。
ドイツ人医師のグッドマンは、リハビリにスポーツを導入する。
徐々に生き生きとしていく負傷兵たち。
これは、1948年に誕生したパラリンピックの実話をもとにした記録である。

<おすすめポイント>
パラリンピック誕生の背景を知れる映画。
リハビリという治療意識もなく、苦痛を薬物でただ和らげながら死を待つ負傷兵たち。
グットマンはまず、あの手この手で患者たちのために治療器具や人員をそろえていく。
社会に貢献できない無力感を抱える戦時下の戦傷を負った軍人に対して『失われたものを数えるな。 残されたものを最大限に生かせ。』というグットマンの名言は強いが、障害に関わらず人生への姿勢を考えさせられるだろう。
スポーツを通して再び生きる希望と楽しさを思い出していく姿は、見ていてすがすがしい。

人生、ここにあり!(イタリア映画)

制作年:2008年

監督:ジュリオ・マンフレドニア

キャスト:クラウディオ・ビジオ、アニタ・カプリオーリ、ジュゼッペ・バッティストン 他

<あらすじ>
1980年代のイタリアでは、法律により精神病院の撤廃が進められていた。
主人公のネッロは、その独特の考え方から労働組合に疎まれていた。
そして、ついには精神病院から追い出された元患者たちが集まる生活協同組合に左遷されてしまう。
精神病の知識がないネッロであったが、元患者たちと稼げる事業を立ち上げるために奮闘する。
これは、実話をもとにした、ヒューマンコメディドラマである。

<おすすめポイント>
1978年のバザリア法により、イタリア国内の精神病院は閉鎖され、患者達は一般社会で生活するため地域へ戻った。
国も時代も違うが、就労支援あるあると感じられることが続出するだろう。
(※就労支援では、切手貼りといった単純作業から民間市場への参入などを行っています。
この映画でもそんな作業をしているので、就労支援で働いている人は身近に感じることでしょう。)

そこに始まり、全体の方向性を決める時は労働組合らしくみんなで投票を行う。
特に後半で大きな挑戦をするのだが、今の生活で満足だと言わしめた誇りある選択は、主人公ネッロの積み上げてきた大きな成果である。
就労支援事業所職員・利用者どちらの立場でも感情移入できる映画である。


障害者を扱った映画~日本映画編~

レインツリーの国

画像:公式サイトより引用

制作年:2015年

監督:三宅喜重

キャスト:玉森裕太、西内まりや、森カンナ、阿部丈二 他

<あらすじ>
好きな小説の感想を書いているブログを探す伸行(のぶゆき)。
その中で、気になる感想を書いているブログを見つける。
その文章に惹かれた伸行は、そのブログの管理人である利香(りか)に直接会いたいと考える。
実際に出会うも、難聴者と知らずにふいに傷つけることを言ってしまう伸行。
利香の障害と心に触れ、一緒にいたいと思う伸行は、その後も利香と交流を続けていく。
障害者と健常者、それを取り巻く人々とのあたたかいヒューマンラブストーリー。

<おすすめポイント>
ネットを通じて知り合い、実際に出会うも利香が感音性難聴と知らずに傷つける言葉を言ってしまう伸行。
難聴というハンデを自分を縛る鎖にしてしまう利香。
利香を前に進むために導いてくれるのは、伸行の優しさだった。
序盤の利香の態度は、あらすじを知っている場合と知らない場合で180度感想が違ったものになるだろう。
はからずとも伸行と同じ心情になってしまった方もいるのではないか?
ラスト近くの利香が髪をかき上げるシーンには、彼女の心の成長が見て取れる。
映画初主演の玉森裕太と西内まりやの演技にも注目。

ジャップ・ザ・ロック・リボルバー

制作年:2009年

監督:島田角栄

キャスト:BRIGHT EYES(鈴木俊祐、木村正明、神谷和昌、高瀬洋子、成田佳総)

<あらすじ>
ドラムの成田佳総以外、全員が聴覚障害者で構成された、手話ロックバンド「BRIGHT EYES」
結成20年、バンド活動を続ける彼らの内面に迫り、その姿を追うドキュメンタリー映画。

<おすすめポイント>
普通は気を遣ってなかなかできないような数々の監督の質問にヒヤッとさせられる。
しかし、だからこそ彼らの正直な気持ちを引き出すことができている。
なぜバンドを組んだのか、聴覚障害をもっていなかったらどんな人生だったのか…
赤裸々に語られる彼らの言葉、ひとつひとつが心に響く。
ライブシーンの生命力あふれるパワーには、圧倒されるだろう。

こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話

画像:公式サイトより引用

制作年:2018年

監督:前田哲

キャスト:大泉洋、高畑充希、三浦春馬、萩原聖人、渡辺真起子、宇野祥平、韓英恵 他

<あらすじ>
進行性筋ジストロフィーという全身の筋肉が徐々に衰えていく難病を抱えた、鹿野靖明氏を取材したノンフィクション作品の映画化作品。
首から上と手以外動かせない難病を抱えた鹿野。
物語が進むにつれ、人工呼吸器を使用せざるを得なくなる。
それでも自立生活を選び、夢に向かって突き進む鹿野と、24時間体制でそれを支えるボランティアたちとの交流が綴られている。

<おすすめポイント>
物語冒頭で、タイトルの「こんな夜更けにバナナかよ」の意味がわかる。
わかるというより、一字一句おなじ言葉でつっこんでしまう。
序盤では、鹿野のことがとても嫌で憎たらしく思ってしまうが、徐々にその思いは無くなってきて、いつのまにか気が付いたら本当に鹿野のことが好きになっている。
彼を取り巻くボランティアたちも、きっと同じ思いを辿ってきたんだろうと感じ取れる。
障害を抱えている鹿野の自身の夢に一直線な姿と、健常者である田中が自身の夢に迷う姿の対比が面白い。
鹿野を演じる大泉洋の演技力には、とても目を見張るものがある。
自分の置かれた境遇を、悲観することなく夢に向かって進む鹿野には勇気をもらえることだろう。


障害者を扱った映画~韓国映画編~

無垢なる証人

画像:公式サイト(日本語版)より引用

制作年:2019年

監督:イ・ハン

キャスト:チョン・ウソン、キム・ヒャンギ、イ・ギュヒョン 他

<あらすじ>
長い間信念を貫いてきたものの、現実と妥協してそれをあきらめることに決めた弁護士のスノ。
ここで出世のかかった殺人事件の弁護士に指定される。
被害者は80歳の老人、容疑者はその家政婦。
容疑者の無罪を証明するための、唯一の目撃者であるジウ。
だが、ジウは意志疎通が難しい自閉症の少女であった。
事件のことを聞くために、ジウと心を通わせようとするスノ。
だんだんとジウのことを理解していくが、弁護士と証人として向き合うことになる2人は…

<おすすめポイント>
サスペンスかと思って見始めたら、実はヒューマンストーリーだった。
自閉症とはどういうものか、理解が深まる映画だと思った。
多少なりとも偏見をもたれがちな障害だが、この映画を見れば、その考えが変わると思う。
殺人事件としてのストーリーも評価でき、真実に至るまでの経緯には目を見張るものがある。

瞳の奥の殺人者

制作年:2017年

監督:キム・ソルメ

キャスト:バロ、ソル・イナ、チョ・ヨンジン 他

<あらすじ>
ストリートミュージシャンをしている盲目のヒョヌ。
ある日、チュンスという男が訪ねてきて、人を殺したと告白される。
驚くヒョヌであったが、それは冗談で小説の話だという。
その後、ファンであるミリムから、常連の女性が殺されたことを聞く。
それは、小説の内容と酷似していた…

<おすすめポイント>
サスペンスではあるが、ヒョヌとミリムのラブストーリーでもある。
面倒に思いながらも、徐々にミリムのことが気になっていくヒョヌに温かさを感じる。
なので、ミリムが連続殺人犯に狙われることになった時のヒョヌの必死さには説得力がある。
ヒョヌのとある秘密が割と序盤で判明してしまうのは少し残念。

殺人鬼から逃げる夜

制作年:2021年(韓国)

監督:クォン・オスン

キャスト:チン・ギジュ、ウィ・ハジュン、パク・フン 他

<あらすじ>
街では連続殺人が続いていた。
ある夜、帰宅途中にその事件現場を目撃したギョンミは、次のターゲットとして狙われてしまう。
逃げるギョンミだが、聴覚に障害をもっている彼女は、犯人の足音も聞こえず周りにその声も届かない。
犯人は、ゲームを楽しむようにギョンミを追い詰めていく。
果たしてギョンミは逃げ切ることが出来るのか…!

<おすすめポイント>
聴覚に障害をもっているので、逃げる際に自分が音を立てていることに気が付かないのには、ハラハラとさせられる。
周りに助けを求めても、聞こえないゆえに言葉が話せないということが、これだけ枷(かせ)になるとは…と考えさせられる。
音に反応するライトや小物で犯人が近づいていることが分かる演出は、緊迫感があってよかった。
普通ではない犯人の表情を表現している役者さんには拍手を送りたい。
ストーリー上仕方がないのかもしれないが、警察関係者の頼りなさにはもどかしさを覚えてしまう。


まとめ

今回の映画を選んだ基準は、観たことのあるもの以外は動画配信サービスで観られるものに絞りました。
自分はAmazonプライムビデオで視聴しました。
Amazonプライムの有料会員ではあるのですが、観たものは有料チャンネルのものもあり、さらに課金が必要となりました。
でも1本300円〜とリーズナブルなので、お金を払って観る価値はあると思います。
洋画、日本映画、韓国映画それぞれ観ましたが、その国独特のストーリー運びや演出があると感じました。
個人的には、韓国映画の「無垢なる証人」がよかったです。

皆さんは、気になった映画はありましたか?
障害を持つ人を扱った作品というのは、制作するのが性質上なかなか難しいと思います。それでもこれだけの作品たちが生み出されたというのは、制作にかかわった方々の努力があるからでしょう。

ここまで読んでいただいてありがとうございました!

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